どんな商品にもその商品に求められるかその商品が基本的に持つ性能というものがあると思います。
その性能こそがその商品を特徴づけるものとして必ずあるはずです。
車に求められる性能は「走る、止まるが確実に機能する」ことだと思います。
時計に求められる性能は「確実に時刻を刻む」ことではないでしょうか。
家に求められる性能は「安心して寝起きができる場所」だと考えます。
芹工務店は、これが家造りの第一の条件だと考えます。地震、強風に耐えて、雨をしのぎ、長持ちする家。
そのためには強固な構造と確実な施工が必須です。
芹工務店では、すべての新築住宅において「耐震等級3」を取得。国が定めた最高ランクの耐震性能を確保しています。
さらに、全棟に標準仕様としてLIXILの「スーパーストロング構造体バリュー」を採用し、設計段階での構造計算・審査により厳格な耐震基準をクリアしています。
「耐震等級3」は、2000年に国土交通省が導入した住宅性能表示制度における最も高い耐震等級であり、消防署や警察署など防災拠点と同等レベルの耐震性を持つことを意味します。
芹工務店では、これを「当たり前の基準」としてすべての家に採用。
さらに、すべての建物に「耐震補償制度」も標準で付帯しています。
LIXILの定める構造検査を経た建物が、地震による揺れで万が一全壊した場合には、最大2,000万円の建て替え費用を補償いたします。
この保証は、一般的な地震保険とは異なり、建物の構造性能に対する品質保証です。
「構造から暮らしを守る」――それが芹工務店の標準です。
現在の日本の木造住宅での工法には、アメリカ生まれの柱や梁でなく、間柱のような木材と合板の組み合わせで構造面を形成する「2x4パネル工法」と「在来木造軸組工法」とがあります。
今現在の家づくりでは、在来木造軸組工法が約8割を占めています。
在来木造軸組工法は土台、柱、梁を加工してホゾを作り組み立てる工法です。この工法では構造学的には、接合部は古式工法のようなピンでもあり、鉄骨やコンクリートのラーメン工法の剛接合でもあるような、曖昧な考え方をしています。
しかし、耐力壁や剛床工法など合板と柱・梁を釘で固める現在の潮流では、接合部はより剛接合であるべきだと考えられます。
それならば、柱・梁の接合部は、断面欠損の大きなホゾ加工をするのではなく、接合部に金物を使ってガッチリと固める工法のほうが理に適っていると考えます。
ということで、芹工務店では木造軸組金物工法を採用しています。
材木は、切り倒されて水分が抜けると、どんどん収縮し木目によって反ったり、割れたりします。
しかし、含水率が25%以下になると収縮や変形は極端に少なくなります。
長く時間が経った材木の含水率は、15%に収束してゆきます。仮に、雨などで一時的に濡れて含水率が増えてもわずか2~3%で、それは、スグに15%に戻っていきます。
ですから、芹工務店は主要構造材の含水率を20%以下に決めました。
集成材は、無垢材の節や割れなどの欠点を取り除き、良質な部分を積層することで、強度を無垢材の約1.5倍に高めています。
また、JAS認定集成材は、出荷時含水率15%以下と厳しい含水率管理のもとで製造されるので、他の木材と比較して収縮・膨張・変形などがほとんど発生せず品質が均一化されています。
集成材の耐久年数は、確かに接着剤の性能次第ですが、集成材にはフィンランドなどの建築物の例もあるように100年以上の歴史がありますし、使われているところは多種多様です。
おみやげの箱も、底板がなければ簡単に潰れてしまいます。
家も同じだと考えて、床にも合板を張り、剛性を強くする工法が広まってきました。
この剛床工法の利点は、単に厚い合板で剛性を出すだけでなく、従来の梁と床板の間に細い脆弱な根太を挟まずに、梁と床板を直接緊結し一体化することで剛性が高まることです。
また、従来の根太工法では梁のピッチは1820ミリでしたが、剛床工法では910ミリになっています。
縦横のピッチが半分ですから梁の量は4倍になっています。
外壁構造用合板と剛床工法の併用で強固な箱ができるわけです。
従来の木造は、垂直な荷重には梁と柱、横からの力には筋交い、火打ち梁に抗力を担わせていました。
しかし、現在では当社では、外壁をハイベストウッドで面剛性をもたせています。これは筋交いよりも外壁全面で剛性が出せる利点があります。
従来の建物は横からの力(風や地震)には、筋交いで対抗していました。
しかし、筋交いは圧縮には強くとも引張には弱く、筋交い方向を互い違いにしていました。
近年は、ハイベストウッドを使って面剛性で横からの力に対抗するようになっており、合板を柱、間柱、土台、梁に決められた種類、長さのクギでピッチを決めて止めつけます。
これによりバラバラで頑張っていた柱、間柱、土台、梁を一体化して、より剛性を上げるのです。面剛性は筋交いに比べて4倍の抗力があります。
2016年4月に発生した熊本地震は2か月間で1700回を超える有感地震が発生。
震度7の揺れが2回観測されたほか、震度5を超える余震も多く、ダメージを受けた建物がその後の地震によって倒壊に至ったケースも少なくありません。
そんな中、「MIRAIE[ミライエ]」を備えた住宅全てに半壊などの被害が及ばず、地震の後も避難せずに住み続けられました。
その実績から、2017年2月10日より着工している熊本城天守閣の耐震改修工事に、住友ゴムの制震ダンパーを採用する事が決定し、大天守の最上階、小天守の最上階に設置されました。
MIRAIEの制震技術は京都の東本願寺へも納入されています。
※MIRAIEはオプションです。