株式会社芹工務店
DESIGN & CONSTRUCTION
staffblog
スタッフブログ

芹澤 覚|会長 2014.07.23

快適シリーズ 11  湿度について

ちょっとむずかしい話になります。

このシリーズでも前に話題にしましたが、湿度の話をします。

 

一般的に湿度と言われるのは、「空気中に含まれる水蒸気量(気体の水分)を数値で示したもの」です。

 

湿度も「相対湿度」と「絶対湿度」という二種類の表し方があります。

 

「相対湿度」は皆様もおなじみの(?%)で表す

「一定の体積の空気中に最大限に含むことの出来る水分量を分母として、どの程度の水分が含まれているか」をパーセントで表したものです。

「最大限に含むことの出来る水分量」のことを飽和水分量と言います。

 

「絶対湿度」は

絶乾状態の空気(全く水分を含まない)1Kgに対する水分量を表したものです。

<kg/kg'>           で表します。

こちらは重量で表すことで「絶対湿度」と呼ばれるのでしょう。

 

この飽和水分量は「絶対湿度」に近い形で表します。

1m3の空間に存在できる水蒸気の質量をgで表したものである。容積絶対湿度、飽和水蒸気密度ともいう。

「絶対湿度」とは微妙に違いますね。

 

飽和水分量と言うのは温度と比例します。

温度が低ければ飽和水分量は少なくなります。

 

ですから、冬の5℃の空気の湿度と夏の30℃の空気の相対湿度が同じ50%だとしても

絶対湿度(空気中から絞り出した水分量)は違います。

Wikipediaから飽和水蒸気量の表をコピーしました。

 

主な気温における飽和水蒸気量(

気温()

飽和水蒸気量(g/m3)

50

82.8

40

51.1

35

39.6

30

30.3

25

23.0

20

17.2

15

12.8

10

9.39

5

6.79

0

4.85

-5

3.24

-10

2.14

-20

0.882

-30

0.338

-40

0.119

-50

0.0381

 

さっき、例に上げた30℃の温度で湿度が50%ならば

空気中に含む水蒸気量は30.3g/m3  x50%=15.15g/m3   です。

この空気を冷やすと20℃と15℃の間で飽和水蒸気量に達して

抱えきれない水分がガラス面などに結露として出てくることになるわけです。

 

日本の夏は30℃で50%なんてありえないでしょ。

70%~80%が普通です。

ということは、30℃の外の空気が室内に入ってエアコンで冷やされれば

25℃以下ではすぐの結露が現れてしまうでしょう。

 

それにしても飽和水蒸気量の温度差による違いはスゴイものですね。

CATEGORY

カテゴリー

ARCHIVE

アーカイブ

PAGE TOP