芹澤 覚|会長 2013.09.27
芹工務店では
行政で義務付けている「配筋検査」「構造検査」(+従来の「中間検査」)「完了検査」の他に
「外装検査」(これは義務付けられている瑕疵保険の保険会社がオプションで行うものを、芹工務店では社内の標準検査項目として採用しています。こんなことばかりやっているからローコストハウスメーカーに金額で負けちゃうんですよね。でも、イイノ!!後ろ指刺されたくないから・・。)とマッタクの社内検査ですが大工さんの仕事が終わるときに社長が検査する「木工事完了検査」を行なっています。
そして最後の引渡し前には「工事担当」「社長」「お施主様」の3回の完了検査があります。
「木工事完了検査」は主に大工仕事の出来をチェックします。
これにはチェックリストも検査マニュアルもありません。
ほかの検査はチェックリストも検査マニュアルもシッカリあるのですが「木工事完了検査」は
社長の気分次第です。
だから、以前は社長の虫の居所が悪かったり、チョット気に入らない仕事を見つけたりしたら
そこから1時間のお説教なんてショッチュウありました。
社長なりにチェック項目はあるのですよ・・本当は。
フローリングのスキや不陸
フローリングの床鳴り、貼り方向
フローリングを止めるクギ頭の浮き
巾木のスキや不陸
巾木、額縁の壁とのチリのふぞろい
建具や額縁などの垂直、水平
サッシの歪み
サッシビスの打ち忘れやビス頭の引っ掛かり
壁ボードの不陸、ジョイント方法
ボード釘の浮きやめり込み、釘ピッチ
天井ボードも同じです
階段や笠木などの造作材のカンナ具合
材木のトメ(直角に交差する手すりなどを45度に切ってぶつける)のスキマ
階段手すりのササクレや手すり金物のビス忘れ
手すり金物の下地
色々ありますが、チェックは目視だけでなく手でさすったり、足でなでたりして
感覚でチェックするものも多々あります。
上の項目でも目ではわからないものが多いはずです。
まさに、経験と感です。
しかし、この1年余りは私がキレたことはありません。
「現場環境整備」を奨励してビルダー会に協力をお願いしたところ、現場は見違えるようにキレイになって、今では「日本一キレイな現場」が合言葉です。
現場がキレイになると、色々と良いことが出てきます。
キズが少ない
仕事がはかどる
仕事がキレイになる
だから、現場がキレイになってきて「木工事完了検査」の時も「完了検査」の時も
社長が怒ることがなくなりましたし、指摘事項もほとんどなくなりました。
当社の業者さんはミナサン長いお付き合いで、半数以上が十年以上のお付き合いです。
短い業者さんでも3年以上です。
だから、業者のミナサンは会社が「何をどうして欲しいか」ヨークわかってくれているのですね。
いまでは社長の検査は現場で大工さんたちと「コスト削減の方法や上手な納め方やキレイな仕上げはどうしたらよいか。」の相談の場のようです。
そして、そうした相談の中からイロイロな芹工務店オリジナルの施工要領が生まれているのですよ。
入隅には間柱を半分に割って必ず裏当て材をいれる(入隅のクロスすきま防止)
外周の間柱は全部45ミリ巾にする(合板クギのハズレ防止)
天井野縁は910ミリピッチに60ミリ巾の野縁をいれる(ボードジョイント対策)
壁も天井もボードはいも継ぎにしないで必ず馬に継ぐ(クロス切れやよじれ防止)
ボードは2階の梁にトメない(クロス切れやよじれ防止)
手すり、鏡、トイレットペーパー金具、吊り物などの壁下地は合板を使わないで
30ミリ以上の厚みの材木を下地に入れる
ボードを止めるビスの種類、長さ、ピッチの規定があるのは当たり前
などなど・・・
以上のことは、他の施工会社さんがこれを見ても「なんのことやらわからん」と思う会社が多いと思います。
やっていなければなんにも分からない。
やってみればわかるのですがね。