株式会社芹工務店
DESIGN & CONSTRUCTION
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スタッフブログ

芹澤 覚|会長 2013.09.18

構造検査・間柱

今回からは構造検査です。
JIOの検査員が検査する項目は検査会社のマニュアルに従って行われますが
私は独自に、まず、間柱からチェックします。

現在の木造在来工法の建物は外周面に壁用構造合板などの面材を張って
外壁の壁面耐力を確保します。

旧来は筋交(柱の間に入れる斜め材です)で、耐力を取っていました。
現在でも内部の間仕切り壁には筋交いが一般的に使われていますし
外周部も壁用構造合板と併用しています。

筋交いは一方向からの力にしか対応できないのが難点です。
見た目でわかるでしょうが、まさに、つっかえ棒です。
筋交いの倒れこんでいる方向からの力に対して圧縮に耐えるのみですから、
ナナメ傾きを右や左に交互に入れます。
場所によっては×点に入れたりしています。

壁用構造合板の長所は面で耐力をとるので上下左右の四方向からの力に耐えますし
圧縮だけでなく引張りにも有効です。

しかし、耐力壁として有効であるためにはクギによる止め方に注意が必要です。
クギの長さ、太さ、ピッチと合板の縁からのニゲシロなどが指定されています。

なおかつ、クギは内側の柱や間柱にシッカリ、打ち付けられなければなりません。
ですから、柱や間柱からクギが外れては想定耐力が出せなくなります。

私がチェックするのはそのクギのはずれを見るわけです。
柱は10センチほどの巾がありますからマズ外れることは無いのですが
間柱は3センチしかないので大工さんが注意して打っても
合板の外側から打つので中側は見えませんし足場材などで打ちにくいところもあるので
どうしても薄い間柱ではハズレやトナナメうちで飛び出しなどがあります。
私がチェックして、必ず、2~3本は見つけます。
大工さんも監督もチェックはしますし、監督の話ではカナラズ見つけて直すそうですが、
それでもメコボシはあるようです。

先日も検査に赴いたときに大工さんと解決方法を話し合って
大工さんから良い提案を受けたので、サッソク、実施することにしました。

間柱を厚くします。
3センチの間柱を4.5センチの1.5倍にします。

ハズレと言ってもほとんどは合板側では大丈夫ですがナナメうちになって
途中からハズレてしまうのです。
最初からハズレ手いるものは皆無です。

ですから、間柱の厚みを増せばハズレはゼロになると考えています。

お施主様もコノ時期に現場に行ったら注意してみて下さい。
もし見つけたらスグに大工さんに言ってください。
大工さんにはすぐなおすように教育してあります。
沢山の目で探すほうがメコボシはなくなると思います。

お施主様が見つけたらリフォーム券1万円を進呈します。

 

mabasira1.jpg

<間柱からクギ(1の左に黒くクギが見えます)>

mabasira2.jpg

<間柱からクギ(間柱の左側に小さく黒く先っぽが見えます)>

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