株式会社芹工務店
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リフォーム日記 2018.03.09

なぜ床暖房は快適なのか

床暖房が良く宣伝されますが
「なぜ床暖房は快適なのでしょうか?」

芹工務店でもいくつも床暖房の家を施工してオーナー様に喜ばれています。
見学会でも実感してもらっています。
「失敗した。やるんじゃなかった。」と言う感想は聞きません。

しかし、「なぜ床暖房は快適なのか?」と言う疑問には明確に答えを出して貰っていないでしょう。
先日、業界雑誌にコラムで「なぜ床暖房は快適なのでしょうか?」というのが掲載されていて
ピン!ポン!だったので丸写ししちゃうことにしました。
お読みください。

LPガス協会のPRページで早稲田大学教授の田辺新一先生の文です。

床暖房は「床が暖かいから快適になる」と思われがちだが、これは誤解だ。
床が暖まると、その放射熱が壁や天井に吸収され、人は布団の中にいて包まれるような暖かさを感じ取っている。
室内の快適さは「気温」で捉えることが一般的だが、人にとっての快適さには、空気の温度だけでなく、床、壁、天井の「放射」温度も重要だ。
温熱感覚は「気流」「湿度」の影響も受ける。こうした環境側の4つの物理的要素に、
人間側の「着衣量」、「代謝量」を加えた6つの要素が組み合わさり、人は快適さや暑さや寒さを感じている。
人の熱的快適性を「サーマルマネキン」を使い測定する方法がある。
これは、人間の感覚に近い形で測定できるマネキンで、人体の皮膚表面温度を模擬して発熱し、周辺環境をある温度に保つときの熱損失量を測定することが出来る。
実験では室温が22℃になるように、床暖房とエアコン暖房をを設定し、マネキンの熱損失量を測定。
結果はほぼ同じ(約45W/㎡)だが、エアコン暖房は「室温を設定温度にするため吹き出し口からは設定より高温の風が出ていて、空気温度も高かった。
気温が高くなると相対湿度が下がるため、肌やのどの負担がかかる。
一方、床暖房は空気の温度は低くても、同じ熱的快適性が得られ、不快な乾燥や気流がない快適な暖房であることが客観的に評価されたことになる。
ただし、熱的快適性が満たされただけでは十分とは言えず、局部不快感をなくすことも大切だ。
たとえば、足裏が接する床は、冷たくても熱くても快適ではなく、19~29℃程度の範囲で保たれていることが望ましい。床暖房は立ち上がりの高温水の運転時も、床の温度が体温以上になることは無い。
また、室内の上下に生じる温度ムラも問題で、くるぶしと頭の温度差が3℃程度あるだけで、

人は不快に感じてします。
床暖房は前述の通り、放射熱が壁や天井に吸収され、包み込まれるように暖かいので、上下の温度分布も差は小さく、この観点からも快適な暖房設備と見ることが出来る。
ここまで床暖房の長所を説明してきたが、どんな家でも床暖房で快適になるわけではなく、高気密・高断熱仕様の住宅に組み合わせることが肝要だ。
開口部の断熱性能が低いと、放射の不均一が起こるり床暖房の長所が生かせず、コールドドラフトの下降気流が発生して不快に感じてしまう。
リフォームで床暖房を検討する場合は、断熱改修とセットで提案して欲しい。
床暖房はランニングコストが高いと言われているが、これは昔の断熱・機密性能が低い家で使っていた時代の名残で、高性能な家であればコストパフォーマンスに不満が出ることは無いと思う。

まとめると

床暖房は
室内の上や下の温度差が無く
エアコンのような風も当たらず
高気密・高断熱の家と組み合わせれば
20℃程度の室温でも快適ですし
コストも高くありません

ということです

これに続いてコストパフォーマンスの高い、ガスや電気の給湯設備の話もありますが
それはまた次の機会にしましょう。

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