芹澤 素臣|社長 2021.05.02
こんにちは、芹澤です。
子供のころから日記が大の苦手で、夏休みの日記も8月31日にまとめて書いておりました。
っていうのは、ただの言い訳ですね。
ご無沙汰しておりまして、誠に申し訳ございません。
今日はどうしても書かざるを得ない事がありましたので、Blogを書いた次第です。
現在住宅業界で話題になっているのが、住宅の木材供給不足と価格高騰です。
その名も「ウッドショック」と呼ばれております。
3月から木材の供給減ならびに価格の高騰が少しずつありましたが
4月に入りその状況が加速化してまいりました。
そこで今回は「ウッドショック」について考えてみたいと思います。
要因
理由としては多岐に渡ります。
1つめはアメリカは空前の低金利と高株価が要因となり、コロナ禍から郊外へ移住のため
住宅ブームが巻き起きたことによる、木材の需要過多に起因した価格高騰が起きたことです。
2つめはアメリカが国内の木材消費のため輸出を制限した上、コロナ禍から一早く脱却した中国が
輸出再開し世界中の木材を高値で買い占めたことにより、世界中で木材争奪戦が始まったことで
元々低価格で購入していた日本へは従来の価格で木材が輸入されなくなったことです。
3つ目は輸送コストの増加です。各国の木材を海外から日本へ輸送するためには大量のコンテナが
必要となりますが、コロナウィルスの影響で世界的にコンテナ不足が起きています。
仮に海外で木材を購入できたとしても、コンテナ不足により日本まで運べないため
輸送コストの増加が起こりました。
また3月のスエズ運河コンテナ船座礁事故により、4月現在でもコンテナ輸送の遅れがみられ
世界各国に影響が出ています。
今後について
過去にも何度か木材不足はありましたが、今回はかなり深刻であり長期化の様相を呈していると
いうのが業界内での大方の予想です。それにより材料費高騰から建築費が上昇したうえ
材料が入らない事により着工が出来ない物件が増えてくるという見方です。
実際大手ビルダーでは木材不足で着工ができない物件も発生してきているとの話も聞きました。
芹工務店はどうするか?
通常芹工務店では横架材にレッドウッド集成材を使用しておりますが、既に影響が多少あり
直近の物件からハイブリッドビームを採用することとしております。
しばらくはハイブリッドビームをはじめとした構造材をある程度確保できておりますが
予断を許さないこの状況下において、プレカット業者と常に連絡を取ることによって
材料確保ならびに状況把握を努めてまいります。
また状況の変化に置いて、今後皆様には耐震等級3を担保したうえで
材料変更を打診する場合があることを、ご了承いただけますと幸いです。
また芹工務店としては、改めて以下を励行することで木材をはじめとする材料過多を抑止するよう
努めてまいります。
①直下率最低50%以上確保
直下率は不足していると、2階の柱を受ける横架材が大きくなることでコストアップにもつながる他
構造と耐震性の低下を招きます。
芹工務店では適切な柱の直下率を確保することで、むやみな梁等の横架材サイズアップを防ぎます。
②シンプルな住まいの提供
むやみに凹凸のある住まいは、同じ坪数であっても成型の住まいに比べて材料も多くなります。
これによりコストアップはもちろんのこと、複雑な形状の住まいは外皮が大きくなることで
外壁の修繕費をはじめとする将来的なメンテナンスコストへも影響します。
またそれに伴い断熱性能の低下も招きます。
芹工務店では常にシンプルな住まいを提供することをお約束いたします。
これから住まいづくりを考えている皆様へ
今回のウッドショックは、今のところ終わりが見えません。
やみくもに色々な情報を得るだけでは、ただ不安が募るだけです。
私たちもアンテナを高くし正しい情報を得るよう努めます。
そしてこの場を通じて、定期的に正しい情報を発信してまいりたいと思います。
ウッドショックにより不安を抱えている方は多いと思います。
しかし私たちのような小さな工務店だからこそできる提案や相談があると思います。
何か不安だなと思ったら、お気軽にご相談下さい。