芹澤 覚|会長 2014.08.27
「原発事故で計画避難区域に指定されて避難をしていた
渡辺はま子さんが3週間後の一時帰宅の際に自宅の庭で焼身自殺をした。」
ご主人は自殺の原因が東電の引き起こした原発事故に有るとして9100万円の賠償請求の訴訟を起こした。
8月26日、福島地裁は東電に「原発事故は自殺の大きな要因だ。」として4900万円の支払いを命じる判決を出した。
平成23年3月の東日本大震災以来、3年以上が過ぎても、多くの人が避難を強いられている。
原発事故の現場では地下水を止める凍土壁が失敗して処理作業は全くというほど進んでいない。
放射能汚染土の処分先や処分方法も決まらずに、汚染土を入れた袋は劣化して破れ始めている。
メルトダウンの様子も当初の発表よりもズット深刻で大きなものだという報告が最近、発表された。
岩手、宮城などの地震被災地の復興は着々と進んでいる。
それに引き換え、原発被害地域の福島は復興の目当ても付かない。
それなのに、安部首相は海外に原発を売りに行っている。
国内では止まっている原発の再稼働に向けた動きが進んでいる。
ありえないことだと思う。
事故の処理も検証も再発防止も全くされていないのに、原発再稼働できる理由はどこにも見当たらない。
以前から言っているように
そもそも廃棄物の処理方法も確立されていないのにどんどんゴミを増やすというのか?
それは私達の次や、その次の世代に負債を追わせるものである。
原発が稼働しなければ経済が落ち込むなどというのは理由にならない。
他にも多くの賠償請求の裁判が行われている。
長い時間が経っても悲劇が現実のままである人たちが大勢いる。
私は「原発再稼働」はあってはならないと考えている。