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芹澤 覚|会長 2014.08.04

快適シリーズ 15  エアコンの仕組み

除湿の話の前にエアコンの仕組みについて話をしましょう。

 

エアコンは冷媒を気体にしたり液体にしたりすることで熱を放出したり吸収したりして温度調節をする機械です。

 

水は0度以下になると氷という気体になります。

その氷が溶けて水になる時には周りの熱を吸収します。

同じように水が100℃以上になって水蒸気になる時も熱を吸収します。

お湯を沸かすためにガスコンロで熱を与えると水はドンドン熱を吸収して

結果、シュンシュンと湯気を立てるわけです。

逆に水を凍らせるためにはガンガン冷やすのですが

コレは水から熱を吸い取っている、つまり、水が熱を放出しているのです。

 

冷媒は液体から気体へ、気体から液体への変化を20℃前後で行う物を使っています。

エアコンは、室外機のコンプレッサーで冷媒に圧力を掛けて液体から気体へ、気体から液体へ変化させて室内機へ送り夏には室内の熱を吸収し、冬には熱を放出するのです。

室外機のところでは逆に、夏には熱を放出するので室外機からは熱気が出ます。

これがヒートアイランドの要因になるのです。

冬には室内を温めて冷えた冷媒に熱を与えるので室外機は冷えてしまいますから

室外機が凍ってしまわないように室外機にもヒーターを設置してあるのです。

 

一応、エアコンの仕組みをご理解いただいたところで除湿の説明に戻ります。

 

暑い夏場にはエアコンは15℃くらいになった冷媒が室内機のフィンのところで室内の30℃以上の空気を冷やして温度を下げて飽和水分点も下げて室内に戻すとエアコンの室内機のところで20℃以下になった空気は室内で他の空気と混ざりながら温度を下げますが、一旦温度が下がってエアコンから吹き出す空気は含んでいる水分が少ないので温度が上がると湿度は下がるわけです。

エアコンの使い始めには温度は下がりますが湿度は一時的には上がり目になります。

しかし、時間がたつとダンダンに湿度も下がってきます。

ですから、夏場のエアコンはむやみに温度ばかりを下げずに、温度と一緒に湿度が下がるように28℃くらいの高めの設定で、できるだけ連続運転するほうが湿度も快適湿度になるのです。

 

ただし、ここで問題なのは梅雨の時期です。

湿度は高いのに温度は上がらない梅雨の時期にはエアコンのお手上げです。

湿気を取るには温度を下げたいがそれでは寒くなってしまう。

 

以前のエアコンや現在でも機能が多くない安いタイプのエアコンは

「弱冷房除湿」という方法を採用しています。

名前はなんだか「ソフトに除湿しています。」という感じですが

なんのことはないただの冷房です。

「冷たい風が出るけれど我慢してね。」ということです。

 

新しいタイプのエアコンは「再熱除湿」という方法を採用しています。

冷房で湿気を取るのは変わりませんがエアコンから吹き出すときにヒーターで少し温めてから吹き出すのです。

吹き出す温度が低くないので寒く感じなくて済みます。

でも、その分電気代が掛かります。

 

寒さを少しガマンできれば「弱冷房除湿」という方法でコストダウンにはなります。

 

ついでに冬場にエアコンを使うともともと乾燥している室内の空気を暖めるのですから

単純に湿度は下がります。

 

人間に取っての快適湿度は40~60%です。

人間は暑い、寒いを感じる時、湿度が大きく影響します。

同じ温度でも湿度が高いと暑く感じてしまいます。

湿度が高いと、暑さで発汗作用が起こっても肌から気化しにくくなるからです。

 

わかり易い表現で言えば

汗をかいても乾燥したさわやかな風でドンドン乾けば気持ちいいでしょ。

 

冬でも人混みの室内でムレムレの時は顔にでる汗が乾いてくれないで

暑く感じた経験がお有りでしょ。

 

また、ウイルスは湿度に弱いので乾燥していると元気になるそうです。

ですから、冬場には湿度を快適に保つために積極的に加湿を考えましょう。

 

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